2月2日、早い子は去年の夏から練習に励んできた、吹奏楽連盟のソロコンが終わりました。
結果としては、お教室の生徒さんからは2人が出場されて金賞と銀賞。指導先の学校の生徒さんは2人出場されて銀賞でした。
西部地区予選では、フルートでの参加は8人でそのうち4人、個人レッスンさせていただいていました。ありがたびっくりです。
当日は、フルート8名全員の演奏を聞きに行きました。それぞれがそれぞれ、違った強みや個性、味があり、課題や弱点がありました。この土俵の中で、どうしたら評価を受けて県大会へ推し進めてもらえるのか、そんな「戦い方」を知る最高のチャンスになりました。
そう、コンクールは自分の力で勝ち上がっていくように見えて、実はそうではありません。
審査員の先生方に評価をいただき、推薦してもらわなくてはいけません。特にソロコンでは、フルート同士だけでなく、サックスやクラリネットなど木管楽器のなかで審査・比較されます。フルートで演奏することの良さや強みを、具体的に表現していく必要があるのです。
ではその、良さや強みとは何か?
たとえば涼やかで伸びやかな美しい音色、とか、エアーリードならではの力強い息遣い、とか色々あると思いますが、何がフルートの強みで良さなのか自分なりの考えを持っていることが、何よりも大切になってくるような気がします。
「(こんな演奏)こそ至高!」
「(こんなフルートの音色)がたまらん!」
のように、自分がどんなところに良さを感じているのか。
賞の良し悪しで生徒さん同士を上下に見て比べるわけではありませんが、データとして結果を見て何が違ったのかを考えてみると、より良い点数をもらっていた生徒さんは、そこがはっきりしていました。
コンクールは中学生になっても、高校生になっても、大学生になっても、大人になっても出られます。
コンクール本番までの過程と、結果から次回に向けての分析をし、的確な対策と目標を設定して、試行錯誤を繰り返していけば、どこまでも何歳になっても成長していくことができます。
今回のソロコンも、本番を迎えるまでの過程でみんなそれぞれ本当に大きく成長されました。
心を柔軟に、想像力を羽ばたかせて、より良い演奏に向けて技術だけでなく、心の持ち方、人としてのあり方まで意識してきました。誰よりも朗らかな空気を纏って音楽の喜びを表現できた子、体調不良に負けず最後まで高い集中力を保って演奏できた子、独特の雰囲気でがっちり聴衆の心をつかめた子、主張が苦手だったのにしっかり大きな音で積極的な表現ができた子。もちろんミスもたくさんありましたが、培ってきた良さも発揮できました。
コンクールはただ出るだけでは、必ずしも良い経験にはなりません。6年生の子たちは中学生になるに向けて、5年生の子たちは来年に向けて、必ず来年以降も見据えて「コンクールという場」を意識的に観察してきてもらいました。ただ出て緊張して演奏して結果をもらって終わり、ではなく、何を見て何をどう感じたか、大きな経験を得ることができたはずです。
(生徒さん個人として)何ができて、何ができなかったか、
(一般的に)何ができて、何ができないことが多いか、
(他の木管楽器と比べて)何が得意で、何が難しいか、
私としてもこれからさらに経験をつんで、分析と考察を重ねていくことで、より多くの生徒さん方に「結果」というご褒美を受け取ってもらえるようにしたい思います。
最後に、
思うような演奏ができなかったり、思うような結果がもらえないのがコンクールです。そんな中で精一杯演奏をして、結果を正々堂々受け取った、これだけで素晴らしく立派なことだと思います。まずは、おめでとうございます。そしてよく頑張りました、お疲れ様でした。
本番を聞いていて、みんな本当に生き生きと表現するようになったなぁと感動して泣きそうでした。来年、再来年と成長し続けていく姿が楽しみです。
写真は当日朝、最後の合わせ練習です💐
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