私は今、
オーストリアの作曲家、アルノルト・シェーンベルク(1874〜1951)の
『浄められた夜』
という曲を聴いています♪
シェーンベルクといえば、
私が連想するのは
『月に憑かれたピエロ』という曲
「十二音列」
あたりでしょうか…。
レッスンの時私は、
調性の話をよくするのですが
シェーンベルクはその調性をなくすために、オクターブ内の12個の半音を全て均等に使うという技法を編み出しました。
確かに全ての音を無作為に均等に使えば、
特定の音や和音が響きを支配するという事は起こらないですよね( ̄O ̄;)笑
私は今までこの「無調」の世界が、
なんとも不気味で怖くて苦手だったのですが…
なんと驚き
ちゃんと本を読んで勉強したら、とっても面白い世界でした❣️
ちなみに今、こんな本を読んでいるのですが、
ここにも印象的な文章があります。
長調や短調を使わずに、多声の調和を取り戻す方法はないだろうか?
アルノルト・シェーンベルクは、その解決策になりそうな方法を発見した。長年の探求のうちに。自然から新たな秩序を生み出すために。
今でもみんなが恐れる、「十二音列」という化け物がそれだ。
化け物って!(笑)
もう1つ、シェーンベルクの書いた手紙の一部が印象に残ったのでご紹介しますね。
その結果として私が望むものーーー
様式化され、消毒された、持続する感情からの脱却。
そのようなものは人間の中に存在しない。人間には一度に1つの感情しか持たないなど、不可能だ。
なるほど…
私が無調の現代音楽に対して、なんだかよくわからない…こわい…
となってしまうのは、オペラのアリアのように、
音楽が何か1つのものを表していると思って聞いてしまうから
なのかなと考えさせられました(´・-・。)
シェーンベルクが音楽で表現しようとしていたものは
決して言葉で簡単に表せるような単純なものではなくて、
言葉に出来ないけど確かにある「もの」(絶えず変化している)を、できる限りリアルに音で表現しようとした世界が、シェーンベルクの音楽なのかもしれない…と思いました。
今までのクラシック音楽の価値観からは脱却していて、
大きく普遍的なものではなくて、もっと個人的で内面的なもの
聞く時はもっと素直な気持ちで、
常に何かを描写している、描いてるんだと思って
改めて
シェーンベルクの音楽を聞いてみると、全く印象が今までと変わり、
一曲最後まで、楽しみながら聞けるようになりました😳💓
初めて『月に憑かれたピエロ』を聞いた時は、とにかく不気味にしか聞こえなかったのですが、
今改めて聞いてみたら、全然そんなことはありませんでした!😂🌸
調性に縛られずにこんな世界を開拓した、
シェーンベルクは本当に勇気のある人ですよね。
勇敢さとは、行う勇気がないことを敢えて行う能力だ
とシェーンベルク自身、語ったそうです。
調性のない世界を切り開いて進んでいったこともすごい勇気だと思いますが、
その先にも音楽はあったという発見も、本当にすごいことなんだと、
今回本を読んで実感しました😌
ぜひ、シェーンベルクの音楽、
たくさんあるので聞いてみてください♪
私が入り口としてとりあえずオススメするのは、今聞いている『浄められた夜』です!
まだThe無調!!といった感じではなく、
さらに詩を基にした曲なので、聴きやすいかと思います。
ちなみにその詩の内容は結構ハードで…
月夜にそぞろ歩く一組の男女。
女は愛する男に向かって、他の男の子供を身ごもっていると告白する。
男は、その子を自分のことして育てようと答える。
といった場面の描写だそうです😳
やっぱりシンプルではない、複雑な関係の中にある美しさ、という意味では確かに、これもシェーンベルクの作品なんだなと思います😌💓
なんだかうまくまとまらないですが…
次はヴァレーズの章です❣️
この本は曲を紹介、解説しつつ書かれているので、また曲を聴きながら、
楽しく勉強できそうでなので楽しみです♪
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